2023.06.01

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夏期講習は生徒募集のセカンドチャンス!~夏から2学期にかけての生徒増を目指す~(1)

あっという間に夏期講習が目前です。高校入試を意識して夏から通塾を始める生徒もいるわけですから、これからの時期はまさに生徒募集のセカンドチャンスとも言えるのではないでしょうか。夏期講習に参加した生徒たちに十分な満足感を与えるということは、2学期以降も生徒募集を考える塾にとって重要なことです。それでは、塾としてどんなことに注意すればいいのか、一緒に考えていきましょう。

夏期講習の募集を成功させるために

チラシを出す前にやるべきこととは

募集の手段と言えば、やはり最初に思いつくのは折り込みチラシだと思います。しかしチラシというものは、あくまできっかけに過ぎません。例えば夏期講習の申し込みを検討している生徒は、生徒同士で通っている塾の話をするなどして、情報交換を行っています。

また、チラシを見た生徒の母親も、実際に申し込み前には他の保護者と話をして、検討中の塾に関する情報を仕入れようとするでしょう。仮に生徒同士、保護者同士の話の中でその塾の評判が悪ければ、いくら立派なチラシを入れてもまったく効果がないことになります。

 

現在の塾生と保護者の評判が一番

夏期講習の募集を成功させるためには、やはり何と言っても今いる塾生とその保護者からの塾に対する評価を上げておくことが必要です。評価の高い塾の条件、これはいつでも同じです。

  1. 成績が上がる塾
  2. 面倒見の良い塾
  3. 先生が信頼できる塾

では、この3つの条件を得るために何が重要でしょうか。
まず①の「成績が上がる塾」という項目ですが、残念ながら塾生全員の成績を継続して上げ続けるのは難しいことです。しかし、成績を上げる努力を見える形で行うことと、成績が上がった生徒をしっかりアピールすることで、「成績の上がる塾」を印象付けることはできます。

1学期の定期テスト対策はしっかりと行えたでしょうか。また、テスト対策を行っていることは保護者に伝わっているでしょうか。その辺りをチェックしてみてください。そして、定期テストの後には成績が伸びた生徒のことを、他の生徒や保護者にしっかりとアピールできているでしょうか。全員の成績は上がらなくても、上がった生徒がたくさんいることが分かれば、それは成績の伸びる塾ということになります。

 

そして②の「面倒見の良い塾」については、やはり面倒見の良さをアピールできたかどうかにかかっています。例えば、定期テストの前後などに保護者に電話をかけて、生徒の家での様子を心配してあげたり、テストの結果についてフォローしてあげたりすれば、それが「面倒見の良い塾」というイメージにつながります。

③の「先生の信頼」においては、やはり先生自身を生徒や保護者によく知ってもらうことから始まります。授業内での話や生徒への声掛け、送迎時の保護者とのちょっとしたあいさつ。そういった小さなきっかけを上手に利用して、しっかり先生自身をアピールしてください。先生への理解がいつしか信頼に変わっていきます。また教室便りなどをまめに作成してご自身の考えなどをアピールすることも効果的です。

 

塾生に夏期講習の期待感を持たせていますか

チラシを出す前に、もう一つやるべきことがあります。
それは現在通ってきている塾生に対して夏期講習への期待感を持たせることです。

「今年の夏期講習ではこんなイベントがあるぞ」「こんなにためになることを教えるぞ」「講習に参加することで、君たちはこんなに得をするぞ」こうった『今年の夏期講習は何かすごいらしい』といった評判づくりをしておくことが大切です。さまざまな形で夏期講習の話題づくりをしておいてください。

 

チラシの中身は魅力的ですか

それでは実際に夏期講習のチラシを出す場合について、気を付けたいことを考えてみましょう。
ポイントは次の3つです。

 

1.カリキュラムは、より具体的かつ魅力的に

例えば英語で1学期の復習をメインに講座のカリキュラムを考えていたとして、教師の立場からすれば「英語1学期の復習」というタイトルで十分な気がすると思います。しかし、教師には分かっていても生徒や保護者にはどんな内容なのかは今一つはっきりと伝わりません。それが自分にとってどの程度役立つのかもピンときません。ここは生徒の目線に立って、より分かりやすく自分に役立ちそうだと思われるようなタイトル設定をしましょう。

例)
△「英語1学期の復習」
○「英語1学期の重要ポイント完全攻略」(不定詞・動名詞と重要表現マスター)

こんな風に具体的な内容を示すとともに、「しっかり教え込むぞ」といったイメージが伝わるような工夫が必要です。

 

2.コースは、よりバラエティ豊かに

同じ数学の講座を受講するにしても、生徒の立場からすれば、基本をしっかり勉強したい子もいれば、応用力を付けたい子もいるわけです。さらに単元ごとの理解度にしても、やはり生徒によってはまちまちです。とすれば、塾に通ってくる生徒全員に対しては、メインのカリキュラムに加えて、さらにいろいろなオプションコースを用意してあげることが、講習の魅力アップにつながるのではないでしょうか。

 

やはり、夏期講習をより役立つものとして見せるためには、同一教科の中にも目的別に複数のコースを設定し、生徒が自分にあったものを選べるようにした方が良いでしょう。もちろん一つの教科で複数のコースを設定するのは準備にも手間がかかり、先生の配置なども大変だと思います。クラス分けなどで目的別のコースを複数設定する方法の他にも、最近ではeトレを使った目的別の演習コースを併設する教室も増えているようです。

固定の指導カリキュラムとは別に、オプションとしてバラエティ豊かなコースを用意することで、生徒は目的に合わせた夏期講習を受講できるようになります。

 

3.目的は、より明確に

何のための講習か、また講習を受講することでどんなメリットがあるのか。簡単明瞭に表現することが大切です。

せっかくお金をかけてチラシを作るのですから、いろいろな情報を目いっぱい載せたいという気持ちは誰しもが持ちますが、やはり最初に述べたようにチラシはあくまできっかけの一つにしか過ぎません。できるだけすっきりと読みやすい形で、目的や意義を簡単明瞭に表現することが良いと思います。

 

夏期講習は生徒募集のセカンドチャンス!~夏から2学期にかけての生徒増を目指す~(2)>>後半へ続く