集団授業指導をメインに、個別指導を付加するためにeトレを利用

時習館ゼミナール 篠ノ井校 様(長野県)

長野県を中心に4教室を展開している時習館ゼミナール。生徒や保護者の方のニーズを敏感に汲み取って、2年前からeトレを使った個別指導を行っています。また、それ以外にも集団授業と組み合わせたり、高校生の選択式カリキュラムに組み込んだりして、eトレを最大限に活用しています。

生徒からのニーズが多岐にわたってきている

eトレを導入したきっかけを教えてください。

以前は集団授業をメインにしていたのですが、生徒からのニーズが多岐にわたってきたことで、それに対応できる教師の確保が難しくなってきたこともあり、個別指導を検討していました。5~6年前ぼちょうど個別指導が盛り上がってきた時期だったということもあり、どんな方法が良いだろうかといろいろと調べていました。そんなとき、教育開発出版主催のセミナーに参加してeトレを知りました。

お話を聞いて興味を持ったものですから、さっそくeトレを導入している塾を見学させてもらいました。そちらの塾ではeトレを使って上手に個別指導をされていましたので、それをヒントに、個別指導の開始に向けてeトレを導入しました。

▲西村雄次郎 先生

個別指導60分+eトレ演習30分
個別指導での収益アップ

現在のeトレの利用状況を教えてください。

校舎は4校舎あるのですが、4校舎すべてで導入しています。eトレは主に個別指導で使っていまして、1人の先生につき、最大4人の生徒を受け入れて指導しています。先にラーニングを渡しておいて、家で予習をさせます。授業では、その予習してきたところの問題をやらせて、分からないところを開設するという流れです。

60分間の個別指導の後に、別教室でeトレを使って演習だけをやらせています。その時間は中3であれば1~2年の内容、中1・2であれば次のテストの範囲の復習をさせています。この時間は一人で問題が解けるように、ラーニングを手元に置いて、リチェックとかリトライのようなやり直し用の易しめのプリントをさせています。eトレ演習は30分行いますので、指導時間は計90分です。

また、集団授業でも演習をプラスするという形でeトレを使っています。定期テスト前になると、個別指導やeトレの演習授業を取る生徒が増えます。普段eトレの授業を取っていない生徒も、この機会にはeトレを使って勉強します。

eトレの運用方法については、eトレのセミナーや展示会に参加し、いろいろな塾さんで工夫されて使っている事例を聞かせていただきました。その一つひとつをヒントにして、自分たちに合うような形で使っています。

eトレに関する収益面でのプラスはありましたか。

元々、個別指導がなかったところに、新たにeトレを使った個別指導を始めたということでの収益増はあります。集団授業にeトレ演習をプラスする方は、授業料の上乗せを低くしていることもあり、大きな収益増ではありません。しかし、一人の生徒からいただいている料金は増えています。

達成感やモチベーションが高まりました

eトレに対する生徒や保護者の方の反応を教えてください。

生徒たちはかなりやる気を持って取り組んでおり、達成感も感じているようです。100ページ以上もあるような1冊の問題集は、なかなか先が見えないものです。しかし、eトレは1回1回プリントを印刷して、「今日はこういうものをやるよ」と最初に話してからやるので、「ここまでやればここの単元は終わりなんだ」と目標を見据えて学習ができるようです。

ステップやチェック問題ごとに合格不合格が判定されるので、それに対する達成感もあり、勉強に対するモチベーションは集団授業に比べても高いようです。

個別指導については、もともと生徒や保護者の方からの要望が多かったこともあり、個別指導に参加されているご家庭の満足度は非常に高いようです。成績が思うように上がらない生徒は、家庭であまり勉強をしないパターンが多いようです。eトレで学習している様子を保護者の方に見ていただくこともあるのですが、机に向かってコツコツと学習しているお子さんを見て、感動される方もいらっしゃいます。

eトレの時間では、いろいろな学年の生徒が同じ教室でそれぞれのカリキュラムをこなしています。小学生と中学生が一緒に勉強することもあり、小学生が真面目にやるのを見て、中学生も「これじゃ、自分はまずいんじゃないかな」と感じ、小学生に引きずられて真面目に取り組むこともあります。

家ではあまり見せない、真面目に勉強に取り組む姿を見られるということで、保護者の方からの評判も上々です。

eトレを使って授業をするときに、気を付けていることはありますか。

勉強の習慣がついている生徒や成績が安定している生徒は、ラーニングを見て自分で理解できますし、ラーニングを見ずに解ける生徒もいます。しかし、中下位の場合は内容をかみ砕いて説明してから解かせないと、先に進むことができずに演習嫌いになってしまうこともあります。

入り口できちんと教えてからやらせれば理解できるところでも、そこで手を抜いてしまうと、意味が分からないまま問題を解くことになってしまいます。「この単元は難しくて、僕には解けないんだ」と思われることのないように、入り口の対応には気を付けています。

それさえ気を付ければ、問題を反復して解くことができるので、生徒たちには勉強しやすいシステムです。

今後の展望についてお聞かせください。

個人指導の需要が増えていますので、eトレをメインにした、他の塾にはない独自のシステムを作って、新たな教室展開をしていきたいと思います。現在は教室展開に向けて、さまざまな試行錯誤をしている段階です。ここ1~2年でeトレを使った個別指導の方法が確立してきましたので、それをベースに進めていきたいと思っています。

■時習館ゼミナール 篠ノ井校(長野県長野市)


2007年取材 (eトレTimes 2008年新春号掲載)