学校平均と比べ5科合計+74点! 学年トップも続出!

向上館 様(静岡県)

向上館は「学習指導を通じた地域貢献」を理念に掲げ2008年2月に静岡県熱海市に開校、そして、より「個への対応」を充実させるため、2009年4月にeトレを導入しました。現在は小学5・6年生と中学高校、すべてのコースで全員がeトレで演習を行っています。また中学生ではeジャッジも取り入れ、「ハート&ハード」な指導を実践しています。

宿題をやってこなかった生徒が、無我夢中で問題を解き進める

塾を始めたきっかけを教えてください。

以前は神奈川県の大手学習塾に勤めていましたが、「もっと子どもたち一人ひとりと全力で向き合い、ぶつかりたい!」という気持ちが強くなり、同志2人と設立したのがこの塾です。さまざまな問題を抱える公教育を補填する存在として、私塾が求められているとの考えから、生徒一人ひとりの「未来」を真剣に考え、その道筋を示すことができる塾を目指しています。

eトレを導入したきっかけを教えてください。

開校直後は集団授業のみ行っていました。しかし、これだけで本当に「個への対応」ができているのか、強く疑問を感じてもいました。さらに、授業後に宿題を出すのですが、あまりやってこないんです。何とか生徒自らが問題を解く習慣をつけさせることはできないものか。そんなときに出会ったのがeトレです。

eトレがこの悩みを解決してくれました。生徒ごとに問題を選んで演習が進められ、苦手な部分があれば、その都度反復練習できる。生徒の理解度に応じた対応が大変しやすくなりました。また、スモールステップで問題が進んでいくため、飽きずにどんどん学習が進められるわけです。出された宿題すらやってこなかった生徒たちがeトレを入れてからは無我夢中に自分から問題を解き進めるようになりました。こうして「個への対応」と「自立学習」、この双方を実現できたわけです。

▲熊谷征哉 塾長

わずか1年半で生徒数80人増加!
eトレで生徒倍増!

eトレ導入による成果を教えてください。

導入前は、生徒数は約80人でした。集団授業だけでは物足りないと感じている保護者の方、宿題をやらない生徒に対し、eトレを宣伝することで、「塾で演習までしっかり面倒を見る」という点をアピールしたことが、この地域のニーズに合致したのだと思います。その結果、1年半で生徒は倍増し、160人まで増えています。特に中学生に関しては、通塾地域で中学校が1つしかないのですが、そこでの占有率が30%ほど、つまり3人に1人は向上館の生徒ということになります。生徒増加により、当初は本館で行っていたeトレ演習を、新たに9月からオープンした「マナカフェ」という建物で行うようにしました。ここでは、より広く快適な環境で演習に臨んでいます。

売り上げに関しては、受講料がeトレ演習料金込みのため、具体的な数値ははっきりしませんが、やはり導入後倍増しています。結果的には現在の全売り上げの半分程度はeトレによるものです。

▲おしゃれな外観の「マナカフェ」

向上館のeトレ運用コース

学年 コース内容 月謝(eトレ料金込み) 時間
小学4年生 向上館式学習(eトレのみ) 1,000円 16:00 ~ 18:10
小学5・6年生 5教科集団授業(国算理社英)+eトレ 9,000円 15:40 ~ 18:10
中学生 5教科集団授業(英数理社国)+eトレ 16,000円(中3:20,000円) 18:40 ~ 22:00
高校生 マナビヤ(eトレ+任意選択授業) 12,000円+1講座2,000円 19:10 ~ 23:00
運用のしくみ

・小/中学生は週1回の予約制で、必ずeトレを受講させる。高校生は週6回(月~土)まで自由にeトレ演習を受講できる。
・学習プリントは先生が決定する。
・1クラスあたり、先生1~2人に対して生徒15人前後。
・自立学習を目指し、演習中の生徒は自分の力だけで問題を解くのが前提。

保護者も納得
「学習記録表」でeトレの成果をきちんと報告

生徒・保護者の方の反応はどうですか。

導入当初は、私自身、不安な面もありましたが、今では生徒はとても楽しんでやっています。スモールステップで問題が進んでいくので、飽きずにやってくれますね。ちょっと前までうるさかった生徒もeトレの時間になったとたんに集中して解き進んでいくのには正直驚きました。生徒自身も解いたプリントの多さや成績向上で、効果を直に感じやすいのだと思います。

また保護者の方には1、2か月に1回「学習記録表」を出力し、eトレ演習の効果を報告しています。子どもの成績向上は当然ですが、塾で実際に何をやっているかを知らせることは大変良いことです。加えて、「通常授業だけでなく、eトレを用いて演習まで面倒を見てくれる」ということが、より満足度を高めているように思います。

▲学校帰りの小学生が黙々と問題を解き進めます

eトレ・eジャッジを組み合わせた「コンポーネント指導」の実践

中学生の指導で工夫している点についてお教えください。

定期テストを基本に、カリキュラムを組みます。そしてeトレの演習をより効果的なものにするために、eジャッジで作成した診断テストを行っています。個人ごとに診断票が出てくるのですが、これには具体的にeトレで演習すべき単元が書いてあるので、それをもとにeトレ演習を行います。客観的に生徒の弱点を指摘してくれるので、大変便利です。診断テストの合格点に満たない生徒は、eトレでの演習後にeジャッジで再テストを行い、さらに知識の定着を確認します。診断テストは毎回難易度に応じて合格点を設定しますが、その合格点はテスト前に公表しません。その都度、生徒に本気でテストに臨んでもらうための工夫です。

この「授業→診断(eジャッジ)→演習(eトレ)」のコンポーネント指導は今の向上館にとって、一つも欠くことのできないものです。この3つの歯車がすべて噛み合って、初めて真の指導が成り立つのです。他の塾に比べると、結果を求められるという点で、生徒にとっては厳しいものかもしれません。でも、その分どんな生徒に対しても向上館で学習してくれれば必ず成果を出させる自信があります。kの「ハート&ハード」な指導を実現させるために、eトレ・eジャッジはなくてはならないものになっています。

成績面での成果はいかがですか。

成果は確実に出ています。例えば、直近にあった2学期中間試験の結果を見ると、5科合計では学校平均と比べ、中2ハイパークラスの平均点は+74点です。また、中1~3の全学年でトップを独占しました!さらに、トップ5のうち、中1は3人、中2・中3は各4人が向上館の生徒となっています。まさに効果抜群です。

▲中学生はまずはeジャッジのテストからスタート!

“中学数学 入門編”にはとても感謝しています

中学生のeトレ演習の中で特に活躍しているデータベースはありますか。

どの科目も大変使いやすいのですが、中でも“中学数学 入門編”は素晴らしいですね。数学は特に苦手な生徒が多く、正直なところ、自学が難しい部分もありました。しかし、「入門編」の問題は、解き方が丁寧に記されていて、それをそのまま真似するだけで良いので、本当に苦手な生徒でも順調に問題を解き進めていくのです。今まで自分自身の力で解けなかった問題が解けるようになることで、自信につながりますし、さらに次の問題を解こうとする気持ちも生まれてきます。これは自立学習の観点からすると、大変良いことです。「入門編」にはとても感謝しています。

生徒数が増加するには口コミを後押しするアクションが必要!

生徒数が順調に増加していますが、どのような広告・営業活動をしていますか。

他塾同様、チラシやホームページといった媒体を活用しています。2年間の実績がありますので、実績を存分に、かつ分かりやすくアピールしています。加えて「未来」を見据えた投資をしています。例えば、小学4年生は「向上式学習」として月1,000円でeトレを用いた学習を行っていますが、これは把握の料金設定です。当然これだけでは赤字になってしまいますが、将来への投資と割り切っています。また、「地域貢献」という側面もあります。共働きのご家庭が多いので、ご両親の仕事が終わるまで塾で面倒を見るという学童保育としての役割も果たしているのです。

他にも「レクリエーション旅行」や「ハロウィンパーティー」といった、一切生徒からは料金を取らずに向上館が全額負担して行う企画も行っています。地域で得た利益を地域に還元していくととともに、向上館を宣伝するための営業活動にもなっています。地域の信頼を得て、結果を出し、その結果地域で選ばれる塾になっていくと思います。昨今は「口コミが大事」といいますが、口コミが広まるのをただ待つのではなく、こちらから後押しする仕掛けが重要です。これから新年度の生徒募集競争が始まります。他塾もこの時期はいろいろと攻勢をかけてきますから、うちも負けないようにスピーディーに行動していきます。

▲広告で実績をテストの枚数でアピール

自立学習型の塾を展開し、潜在的ニーズに応えます

今後の展望をお聞かせください。

eトレの強みを活かした、自立学習を前提とした教室を今後展開していきたいと考えています。eトレは事前にプリントを出力しておかなくても、その都度個人に合わせてその場で問題プリントを印刷できるので、準備が不要で圧倒的に講師側の負担が少なく、さらに1~2人の先生で多くの生徒の個別演習が可能です。コスト(授業料)が安く、効率的で、しかも生徒自らが学習を進める形態の塾には潜在的なニーズがあるはずです。向上館の理念である「地域貢献」の精神を大事にしながら、さらなる展開をしていきたいと思います。生徒と同様、我々も「向上」していきます。

■向上館(静岡県熱海市)


2010年11月取材 (eトレTimes 2011年新春号掲載)