「主体性のある人間に育てる」をコンセプトに、小学生から徹底指導!
個別指導「3.14…」(株式会社れんせい) 様(北海道)
北海道札幌市にある個別指導「3.14…」では、自分で能動的に動く子どもを育てたいと考え、2021年4月に全28教室でeトレを導入。指導形態も従来の1対2の個別指導から、集団個別指導へと切り替えました。学力向上はもちろん、eトレを通じて生徒たちの自律性*を高め、能動的な学習を実現しています。(*自主性を重んじ、自学力の育成を行う観点から「自律」を用いています)
生徒の主体性を高めるためにさまざまな工夫を実施、意欲的な生徒が増えています
個別指導「3.14…」の指導方針を教えてください。
庄司)
「生徒が自律して主体的に学ぶ姿勢を育んでいくこと」です。生徒が将来、自立した大人になれるようにと考え、日々の指導を行っています。そのためにも、手取り足取り教えるのではなく、まずは生徒自身に考えさせることを意識して指導しています。もちろん、最初からすべて自分で考えるというのは難しい生徒もいますので、そういった生徒には少しずつ助けを入れながら、徐々に自立を促しています。
加えて、生徒同士が切磋琢磨できる環境となるよう、レイアウトも工夫しています。学年、教科混在で、時には小学生と中学生が同じテーブルに座ることで互いに良い刺激となり、より自律性が高まると考えています。
さらに、授業の冒頭には必ず「理論訓示」という時間を設け、勉強に対する姿勢やこの時期はこういう勉強をしようといった学習面の話はもちろん、人としてどう行動してほしいかなど勉強以外についても、室長から直接生徒に話します。このようにして、日頃から生徒たちに指導方針を伝えています。
▲庄司理央 室長(札幌駅前校)
中村)
それから、生徒一人ひとりが勉強を通して自信をつけ、自分という人間をちゃんと前に出せるようになってほしいと考えています。いろいろな学校の生徒が通塾しているという教室の特性を活かし、学校ではない空間でつながりを持ち、刺激し合えるようにしています。例えば、私立に通っている生徒は今こんな勉強をしている、中学受験をしている生徒はここまで頑張っているというように、積極的に状況を伝えています。
▲中村久理子 室長(札幌中央校)
学校の補習から中学受験まで、幅広い目的に合わせた指導を展開
「3.14…」では小学4年生から受け入れをしているそうですね。教室ごとにも特色があると聞いていますが、先生方の教室の特徴を教えていただけますか。
庄司)
札幌駅前校では、中学受験希望の生徒は受け入れておらず、学校の授業の補習や基礎の定着を図るために通塾しています。その中でも、ゆくゆくはトップ高校に進学したいから、今のうちから先取りをしたいという意欲的な生徒もいますね。回数としては、週1回から通い始める生徒が多いですが、6年生になるとほとんどの生徒は週2回に増やしています。
中村)
札幌中央校は、約半数以上が中学受験生だというのが近隣校舎と異なる特徴です。道内の中学受験は4教科型が多いため、受験生のほとんどが4教科すべて受講し、週2回以上の通塾をしています。そのような受験生にしっかり対応するため、理論訓示で話す内容のブラッシュアップを常に図り、日々の生徒指導に活かしています。また最新の受験情報の共有を綿密に行っています。
▲間仕切りのない、オープンなテーブルで学習
カリキュラムに沿ってeトレ演習を実施
eトレは普段どのように使われていますか。
中村)
生徒の目的に応じてあらかじめカリキュラムを作成して学習させます。中学受験生は、毎月受けているテストの出題範囲に沿った内容をベースに、志望校に合わせてカリキュラムを個別に作成しています。なかには偏差値60くらいの中学を目指す生徒もいますが、eトレの中学入試対策Cの問題で十分に対策できます。
演習の流れとしては、授業開始前に最初に取り組むプリントを印刷します。授業が始まったらプリントを解き、自分で丸付けをして先生のところに持ってきます。そのときに1、2問簡単な問題を出して理解度をチェックします。特に理科や社会は書いて覚えたつもりになっていないか、よく確認しています。「すごいじゃん!」「惜しかったね、次は頑張ろう!」など声掛けがしやすく、コミュニケーションをしっかり取れるのが、eトレの良さですね。
▲自己啓発を促すポスター
eトレはすべて生徒が操作
どんどん進んで早くも学年範囲が終わる生徒も
eトレは生徒さんが操作しているのですね。
庄司)
生徒全員がeトレを操作できるので、先生が授業中にeトレを触ることはほとんどありません。学年ごとに学習計画をあらかじめ作成しているので、生徒たちは迷うことなくプリントを選んで学習できます。教科書の学習順に沿った分野も追加されたので今後は活用していきたいですね。
宿題もeトレから出しています。学習した内容をしっかり定着させたい場合は合格した単元のリトライ・リチェックを、先取りをメインで取り組んでいる場合は次の単元のラーニング・ステップを渡します。eトレはかなりの問題量がありますが、この夏休みにすごく頑張って、もう6年生の内容まですべて終えてしまいそうなほど進んでいる生徒もいます。1枚あたりの問題量を抑えられている分、サクサク解けるので、eトレだと夢中になって学習していますね。
▲自分で操作してプリントを出力します
一人ひとりの生徒に合ったコミュニケーションを意識し、見てくれている感覚を醸成
eトレに夢中になってくれているのはうれしいですね!ちなみに、eトレを使う上で意識していることなどありますか。
中村)
生徒一人ひとりに合ったコミュニケーションをとることを心掛けています。生徒の学力や性格をしっかり把握して、自分のことをしっかり見てくれているという実感を持たせるようにしています。授業中は、勉強が捗っているか適宜声を掛け、生徒の様子や手元をよく見ています。また、勉強中の姿勢やプリントを持ってくる頻度なども気に掛けます。
また札幌中央校は中学受験生以外にも、中学受験をしないけど普段から理社まで受講する生徒もいるなど、さまざまな生徒がいます。そのため、この問題でつまずいていたなど授業内のことはもちろん、学校でこんなことがあったようだといった細かい部分まで、授業後に生徒情報を全スタッフ間で共有し、各生徒に適した対応がとれるようにしています。
▲適宜声を掛け、コミュニケーションを図ります
「自分でできる」が楽しく、1枚ごとの「褒める」で生徒の意欲もさらにアップ
スタッフ間での情報共有は欠かせませんよね。それでは、eトレを使い始めて良かった点を教えてください。
庄司)
やはり「自分で動く」というところが一番ですね。今までは、先生に指示されたテキストの範囲を解いて、丸付けをする。分からないところがあれば先生が教えてくれる、という受け身のスタイルでした。しかし、今はeトレをすべて生徒自身が操作する、つまりは自分で動く形になっています。そのため、「自分でやっている」という実感を持たせやすいです。
また、どこを学習しているか、ひと目で分かるというのは本当に便利です。これまでは、ノートがぐちゃぐちゃでテキストのどこを学習したか分からなくなってしまう生徒が多くいました。ところがeトレだと、画面を見ればどこまで進んだか進捗をすぐに把握できるので、こちらも管理しやすくて助かっています。
中村)
単元が細かく分けられていて、生徒の得意不得意がはっきり分かることです。文章題1つとっても、この表現は得意・苦手、といった細かい部分まで把握できます。実際、生徒自身で自分の苦手に気付く機会も増え、面談でも具体的なフィードバックができるので大変喜ばれています。
そして1枚ずつテンポ良く進めていけるので、飽きずに学習できるのも魅力です。さらに1枚解き終わるごとにコミュニケーションをとる機会があったり、判定があったりと、何度も褒めてもらえるので生徒も楽しく学習できるようです。
理科・社会の点数が大幅アップ!今後の学習にも活かせる結果に
能動的に動けること、また先生とのコミュニケーションをとることで、生徒たちのやる気の後押しになっているのですね。eトレを始めて成績アップなど効果はありましたか。
庄司)
良い変化が表れています。先日行われた道コン(北海道学力コンクール)の結果が返ってきたのですが、多くの生徒たちの合計点数が上がっていました。eトレを使うことで、演習に費やす時間や量が増えたことが一番の要因だと思います。
また、授業以外の科目のプリントに取り組んでもOKとしたところ、この夏休みは自習しにくる生徒が増えました。自習では教室に来ないとプリントを印刷できないので、能動的な来塾につながったのだと思います。先述の「理論訓示」でも道コンに対する意識づけを徹底していたので、相乗効果もありますね。
中村)
今回の道コンでは、理科と社会の点数アップが目立ちました。eトレで学習し始めて、総合で20~30点上がった生徒もいます。対面形式の授業だけだと分かったつもりになって終わってしまうことがありますが、eトレではラーニングを読んで理解し、すぐに問題演習に取り組めるので、インプットとアウトプットがバランス良くできます。
自習時間でも、道コンや模試の範囲表をもとに、生徒が取り組みたいeトレ単元を選びます。意欲的に取り組む生徒の姿と結果を見て、やはり自分の意志で勉強すると結果がついてくると感じました。生徒も勉強した分は成績が上がると分かったと思うので、今後も良い循環ができると期待しています。
▲おしゃれな自習スペース
生徒からは楽しいと大好評、保護者からは自律性を高められると評判に
生徒・保護者からのeトレの評判はいかがですか。
庄司)
1対2の個別指導からの大きな変化でしたが、生徒たちは抵抗なく受け入れてくれました。嫌だという声もまったくなく、むしろ「自分でできて楽しい」と言ってくれています。
保護者の方からは、ひと目でその日に学習した量が分かるのが良いと好評です。札幌駅前校ではeトレ専用のファイルを用意して、授業ごとにプリントをとじて持ち帰らせており、「こんなにやったんだね」と驚かれることが多いです。面談の時期には学習記録表を渡して、どれくらい進んでいるか伝えています。ただ進めていくわけではなく、一回で合格できなくても、リトライやリチェックでやり直しができるので、その点も安心感があるようです。
中村)
eトレの導入により、今までより前向きに学習に取り組む生徒が増えました。毎回先生に丸をもらえたり、プリントがどんどん出てきたり、生徒が自分でパソコンを操作できたりと、能動的な動きが楽しいようです。また、宿題として好きなだけeトレプリントができるようにしていますが、楽しくてかなりの量を持って帰る生徒もいるほど人気です。どのプリントをいつやるなど、計画を立てて進めているようで、自分から勉強したいと志願する生徒が以前より増えました。
当初、保護者の方からは指導形式の変更に不安の声もありました。しかし、学習内容を理解した後のアウトプットトレーニングが必須で、eトレならそれが簡単にできるとお伝えすると、ご納得いただけました。保護者の方も、自身の意志で取り組んでほしいという気持ちは強いので、生徒が能動的に動けて、自律性も高められるものだと伝えると、共感してもらえることが多いです。
また、札幌中央校では、eトレの各科目のカリキュラム一覧表を1年分出力して、面談時に保護者の方と共有しています。それをもとに現在の学習進捗や、いつまでにどこまで進めれば良いかをお話できるので、特に中学受験生には効果的です。保護者の方からは安心できると言っていただけます。
▲ファイルは、いっぱいになるごとに更新
体験希望の生徒にも「自分でできる」の実感を持たせ、入塾後の期待を高める工夫
生徒たちを勉強に夢中にさせるには、能動的に楽しくできるということがポイントということですね。生徒を集める方法や秘訣などはありますか。
庄司)入塾希望の生徒にも、いかに「自分でやらせるか」ということを意識しています。ですので、体験授業ではもちろんやり方を教えますが、最終的には自分でできたと実感できるように演出しています。「すごいね、こんなのも自分でできたの?」と少し大げさに褒め、「実際に通ったら、もっとできることが増えるよ。そうしたらお父さん、お母さんも喜ぶね」とやる気になる声掛けを徹底しています。そうすることで、生徒はもっと自分でできるようになりたいと感じ、その後の入塾につながりやすいです。
最後に今後の展望、意気込みをお願いします。
庄司)
eトレは生徒が自律して学習するのにぴったりなツールなので、これからもより生徒が主体的に学習できるように指導していきたいと思っています。また、勉強することが楽しいと感じ、モチベーションを高く維持できるよう、さまざまなイベントの企画や環境を工夫するなどして、生徒たちの自律をサポートしていきます。
中村)
eトレを通して、生徒一人ひとりが前向きに自分の意志で学習ができるように、これからも指導していきたいと思います。また、子どもだからという理由で区別せず、人として社会で求められることが今からきちんとできるように、導いていければと思っています。
▲さまざまな学年の生徒が一緒に学習します
2021年8月取材 (eトレTimes 2021年秋号掲載)