2024.02.27

教室アピール

塾の評判を高める、保護者会の上手な開催方法とは

新学期が近づき、生徒募集も始まっている大切な時期ですが、皆さんは塾のイメージアップに向けてどのような作戦を立てられているでしょうか。塾にとって、生徒や保護者の間での評判が何より重要だということは、言うまでもありません。今回は、そんな塾の評判づくりに大きく影響する、保護者会の上手な開催方法について考えていきましょう。

 

塾の顧客は保護者である

学習塾の本来の顧客は保護者です。毎月の授業料を支払い、さらに講習などの費用も別途必要となれば、保護者の負担も軽いものではありません。だからこそ保護者に対して、常々しっかりと指導方針を示し、先生方の熱意を伝えていくことが大切です。特に夏期講習・冬期講習・春期講習といった季節講習は、その必要性と内容をしっかり伝え、保護者の理解を得ることが重要です。

 

塾の教室はブラックボックス

一度でも塾の講師を経験したことがあれば、先生が普段どれだけ忙しく、生徒のために真剣に取り組んでいるかはよく分かっています。しかし大半の保護者は、塾で普段どのような指導が行われているのか、先生がどんな風に生徒に接しているのかさえ、よく分かっていないのが現実です。いくら熱心に指導していても、それが保護者に伝わらなければ理解は得られません。
そこでお勧めしたいのが、季節ごとの保護者会の実施です。

 

保護者会は塾のアピールの場

「保護者会は面倒だし、保護者もなかなか集まらない」と思っていませんか。生徒が毎週通ってくるのですから、保護者だって1度や2度来られないはずはない、ともっと気楽に考えましょう。教室での生徒の様子を話し、分かる範囲で地域の受験情報を説明し、何より保護者と直接顔を合わせて話をする、それが大切です。

最低でも春先と夏前の年2回は実施しましょう。保護者とのコミュニケーションの場を増やすことが、塾のアピールにつながり、さらには生徒指導にも役立ちます。

 

講習会の必要性と先生の熱意をしっかりと伝える

保護者会で話す内容ですが、まずは塾での生徒たちの様子を伝え、そして学力向上や入試に向けて長期休暇(夏休み、冬休みなど)をどのように活かすか、その上で季節講習のカリキュラムや日程などについて説明するとよいでしょう。

ただしそこで大切なことは、細かくカリキュラムや日程を説明することではありません。講習の意義や必要性、先生の意気込みをきちんと伝えましょう。いかに真剣に生徒と接しているか、どれほど生徒たちに期待しているかを伝えることに力を注いでください。

 

納得してくれた保護者が最大の口コミ

保護者会は、わずかな時間で多くの保護者に対して、一度で確実にアピールが可能です。面談と異なるのは、保護者同士がそこで顔を合わせるということです。実際、保護者会の帰り道に寄り道をして、保護者同士で先生や教室の印象についておしゃべりをするというのはよく聞く話です。

もちろん、内容が悪かったり、スタッフの印象が悪かったりすれば、それは悪い口コミとなってしまいます。だからこそ保護者会は、しっかりとプランニングと準備を行い、保護者に確実に良い印象を与えなければならないのです。

塾は口コミが重要です。その口コミをつくるのは、生徒と保護者です。立派なチラシを作ることよりも、真っ先に保護者との良い関係をつくることで、自然と良い口コミが広がり、塾の評判を押し上げてくれるでしょう。生徒募集の大きなチャンスである講習を成功させるためにも、保護者との太いパイプをつくり上げていきましょう。

 

保護者会開催に向けて、押さえておきたい重要ポイント

1.できるだけたくさんの保護者に参加してもらいましょう

保護者の7割以上の参加を目標としましょう。そのために、次のような作戦を立てましょう。

  • 年間スケジュールとして、年度初めに通達
  • 生徒にも保護者会の重要性を伝え、生徒から保護者に参加を呼び掛け
  • 期待を持たせるよう、保護者会の目的や内容を明確に
  • お知らせ文書に工夫を(配布方法、参加・不参加を事前に確認、など)
 

2.当日の会場、スタッフの服装のチェックを行いましょう

どんなに内容が素晴らしくても、教室の状態や先生の身なりが整っていなければ、保護者に「この塾で大丈夫だろうか…」と不安を与えてしまいます。そこで、普段から気を付けるべき以下のポイントをしっかり押さえましょう。

  • 玄関前や教室、トイレさらには掲示物など、保護者目線でチェックしましょう
  • 塾長、講師、事務員、アルバイトスタッフ、全員の服装や身なりをチェックしましょう
  • スタッフ全員が明るい笑顔で対応するよう心掛けましょう
 

3.振る舞いに注意を払いましょう

塾長のキャラクターが、そのまま塾のイメージとなります。内容だけではなく、話し方にまでしっかり気を使いましょう。保護者が注目すべき以下の要素をあらかじめ洗い出しておきましょう。

  • 教育に対する情熱や、生徒への愛情を積極的に伝えましょう
  • 授業でのエピソードや生徒との会話など、塾内の様子を伝える話を織り交ぜましょう
  • 指導教科や受験情報に関する知識の高さをアピールしましょう
 

4.保護者に「参加して良かった」と言ってもらえる中身を準備しましょう

どんなに熱意や知識をアピールしても、肝心の中身が空っぽでは、保護者からの信頼はガタ落ちです。しっかり内容を練って、保護者会に臨みましょう。

  • 受験情報など、確実に役立つ情報や資料を『おみやげ』として渡しましょう
  • 家庭での子どもとの接し方などは、保護者がとても喜ぶテーマです
 

どれも当たり前のことであり、目新しいこともないと思います。しかし、これらを真剣に準備し、また事前に練習を行っておくことで、本当に満足してもらえる保護者会を開くことができるのではないでしょうか。

保護者は先生の授業だけを見てその塾を判断するわけではありません。事務室の様子や掲示物の内容、出迎えたスタッフの対応やその身なり、先生の話し口調や雰囲気など、さまざまな要素がその塾のイメージを形づくっていきます。

新年度を控えた大切な時期です。塾の良いイメージづくりに向け、ぜひとも素晴らしい保護者会を開催していただきたいと思います。